個人でネットショップ開業をやるなら、知っておいた方がよい事

副業解禁、円安‥会社に頼って生活費を得るのが難しいと感じている人も多いのではないでしょうか?実際ネットショップ立ち上げの相談もチラホラ受けるようになってきました。

そこで今回は自社でネットショップをやった経験と、ネットショップ構築をお手伝いした経験から知っておいた方が良い事をお伝えしていきます。

なお、これから述べる事は楽して儲けたい、小銭を稼げたらOK、という軽い気持ちではできない事なので、あくまで本気で起業や副業を考えている方を対象としたお話になります。

商品‥何を売るか、どうやって見つけるか

何か売りたいものが既にある方は、ここは読み飛ばして大丈夫です。

これから探す、という場合であれば、ズバリ「多くの事業家と会って仲良くなる」事です。
個人事業主や、法人の代表、役員、など決裁権限を持っている方たちです。

なぜなら、世に出回っていないけれども良質な商品サービスをいうものは、こういう人たちが作って世に打ち出しているからです。

既に世の中で認知されている商品、例えば大手菓子メーカーさんの商品とか、スーパーに行けば売っているようなものを売ろうとは思わないでくださいね。実店舗であればその限りでもありませんが、ネットショップで売る事を前提にしていますから、ありきたりのものでは絶対に競合に敵わないのです。

世に出回っていない、でも良質な商品サービスは本当に多いです。特に日本は中小企業の割合が99.7%というスモールビジネス大国なのですから。当然それだけ独自の商品サービスがあるわけです。

では、どうやってそういう人たちに出会うか。

交流会、展示会、などにどんどん参加する事です。そこで引け目を取っている場合じゃあありません。
どんどん参加して、色んな人に会って、色んな人の事を知って、そして「自分を知ってもらう事」です。

とはいえ、交流会にも色々あります。私も色んなものを見てきましたが、玉石混交です。
なので、信頼おける人の紹介から参加していくことをお勧めします。

そんな人もいない?であれば私でよければお話ききますよ(笑)
本当に。

ターゲット‥誰に売るか

商品が決まったら次は誰に売るか、ですが。

実はこれ、考えが逆です。
世の中でどんな問題があるか、というところからそれを解決する商品やサービスを探したり生み出す方が、推進力があります。が、これを言うとまた別の話になるので、ここでは純粋にマーケティングという視点から考えてみる話に留めます。

これも手っ取り早いのは多くの人と会ってニーズを聞く事ですが。
ネットショップですから、Googleさんに聞くのが早いかもしれません。
他にもSNSを駆使するといった方法もあります。

どうやって売るか

自分の売りたいものがある、それを欲しい人がいる。

ここで必要な考え方は、売りたいものと欲しい人をどうやって出会わせるか、という事です。
集客導線をどうやって構築するか、という話です。

これが出来れば、よく言われているモールタイプが良いのか、ASP型がよいのか、はたまたネットショップは止めた方が方がよいとか、という話はもちろんのこと。

どんなツールを使って集客するとよいのか、SNS?SEO?広告?LINE?メルマガ?ブログ?ホームページ?PR?テレビやラジオ?新聞?雑誌?チラシ?

色々ありますが、自分で選べるようになります。

ネットショップを前提で考えてはいますが、よくよく考えてみたらネットショップにする必要ないのでは?という気付きもここで得られます。なので、この段階で一度立ち止まる事は必要です。

それとよくあるのが、営業さんがやってきて「うちのSNS集客サービスを使って売上上げませんか?」「xxモールに出店してみませんか?」「〇〇広告代理店です!」なんていうツール屋さんからのお誘いです。
これがダメというわけではありませんが、ある特定のツールを導入すれば売上が上がる、なんて事はほぼありません。
集客導線という考えを理解して実践して課題が見えるまでは、こういった業者さんのお誘いにはのらないことをオススメします。

いくらで売るか

ここまでのステップで分かったことは

  • 商品(原価がわかる)
  • ターゲット(いくらなら出せそうかがわかる)
  • どうやって(集客にかかる費用がわかる、ネットショップ運営費用などもわかる)

少々乱暴な書き方ですが、おおよそこんな感じです。

商売ですから、利益を出さないと意味がありません。

利益 = 売上 - 費用

売上 = 客単価 × 客数 × 購入頻度

費用 = 仕入 + その他経費 

というかたちで計算できますね。
※実際は掘り下げるともっと複雑ですがここでは話を単純にするためにこう書いています。

これら数字をあれこれ計算して、損益分岐点を見つけたら、販売価格が見えてくると思います。

ただし、これはあくまで机上の空論なのでその通りになるとは思わないでくださいね。

ブランディング‥競合や世の中を知り差別化をする

さて、ここで決まった販売価格ですが、はたして世の中に受け入れられる価格なのでしょうか?

いかに探した商品がユニークであっても、どこかで類似商品はあります。

ここで決めた価格は類似商品とどれだけ価格に差がありましたか?

どれだけ特徴に違いがありましたか?

類似商品とターゲットはかぶっていませんか?

その商品は世の中に受け入れられていますか?またはこれから受け入れられる可能性はありますか?

もっと言うと、その商品にはどれだけ大義がありますか?

他にはない特徴、意味付け、差別化、魅力、魅せ方。
そういったものを作り出し、「〇〇といえばxx」とみんながイメージできるものを作り出す事が大事です。

特にネットショップという世界で開業、勝負をするのであれば、全世界を相手にする事になるわけですから、ここは本当に大事です。実店舗で地域が限定されるのと違い、ネットショップは簡単に全世界の競合と比較が出来てしまいます。

だから、似たようなものを同じ値段で売ろうとしたら、先行者の方が信用がありますから敵いません。
差別化がなければ、後は安く売るしかありません。それで十分に利益がでるくらい費用を抑えられるのであればそれは十分戦えますが、そうじゃなければ数を売るしかありません。その数を売るためにかかる費用や時間、労力は十分考えてくださいね。

違法ではないか‥世の中のルールに則っている事

ここまで出来たら、もう進む道は決まって、具体的な行動に落とし込む事は出来ると思います。

でも待ってください。これから行おうとしている事は、法に適していますか?

例えば古物を扱うのであれば古物商許可証が要ります。お酒を扱うのであれば酒類の小売免許が要ります。他にもいろいろあります。

なんでも好きにやって良いものではありません。なぜなら商品を多くの人に届けるという事は、その人たちに何かしら迷惑をかけてはいけないわけですから。例えば腐った食べ物を売るなんてできませんものね。

だから、ルールを守って、正々堂々と胸をはって商品を世の中に届けていきましょう。

お金はあるか?時間はあるか?

ここまでは、人に会う事、商材を探すこと以外は、ほぼ頭で考えて出来る内容ですが。
実際に具体的な行動に落とし込む時に、どうしても必要なものが出てきます。

それは、お金と時間です。

特に一人で全部始めようとすると、やる事は増え時間を多く費やすことになります。
一番良いのは仲間を作って作業を分担することです。でもそれだと利益も減ります。

その塩梅は考えどころですね。
それに、事業が軌道に乗るにはある程度の期間が必要です。最初しばらく(数カ月~数年)は赤字というのはざらです。ですからその費用をどうねん出するかは大きな問題です。

私がオススメしたいのは、まず補助金。次に創業融資です。
補助金は審査がありますが、審査が通れば後はきちんとそこで計画した通り事業を推進すればほぼ100%補助金がおります。ただし費用は先に用意しておく必要がありますので、そこで使えるのが創業融資です。もっとも、補助金が採択されるのであれば金融機関も融資してくれる可能性は高いですし、補助金に特化した融資もあると聞いた事があります(知り合いの中小企業診断士がそう申してます)。

このように、資金計画を立てる事、そしてその通り動けるよう時間の事も考える事はとても大事です。
もっとも、ここは正直なところやればなんとかなる、という人もいますので絶対、ではないです。

必要なものを揃える

考えるだけ考えた、時間や人の事も考えた。

となると、後は必要なモノを揃える事です。

ここではネットショップの事を話していますから、ネットショップ構築と、ショップにたどり着くまでに必要なものを最低限揃えてください。

実際には、注文が入ってそれをお客様のお手元に届ける事や、お客様のフォローをすること、そしてファンになってもらいリピートしてもらうことまで考える必要がありますから。そういう準備はしていきましょう。

その中で、具体例としてネットショップ構築について少しだけお話します。

見栄えはある程度は気にしてください。
レイアウト、デザイン、文章、写真。
仮に商品写真が見づらい、素人感がある、という内容で載せてしまうと、こう思われます。

「このショップは信用がない」

せっかく人がきてその商品に興味を持ってもらったとしても、肝心の信用がなければ買ってくれません。お客様があなたのお知り合いであれば別ですよ?でも知らない人があなたの商品を買うのであれば、あなたの信用を見せる事が必要です。

だから、準備物はしっかり作ってください。
ここはプロの手を借りた方がよいです。
もちろんご自身で写真を撮って、文章をしっかり考えて、デザインも考えて・・なんてことが出来るスーパーマンであれば何も申しません。

でもそうでない人が商品を売るために写真やライティング、デザインの勉強をするのですか?そのために多くの時間を費やすのですか?そして写真家やデザイナーになりたいのですか?違いますよね?

そういう事です。
時間は有限で増やせません。でもお金はいくらでも増やせます。

運用‥在庫、配送、顧客対応、集客、イベントなど

資金計画も出来た、やる事も決まってショップも作った。集客導線も作った。在庫もそろえて後は売れるだけ。

そして注文が来た!おめでとうございます!

在庫から商品を梱包し、お客様に届けるために配送業者に依頼をかけて。

お客様からは何のクレームもなく、そのお客様には引き続きアプローチをして次の購入につなげてもらいファンになってもらう。

ショップの信用を得るために周りから評価を出してもらい、さらなる集客をめざすために今度はイベントを打ち出す。その案内をだす。

そのように運用が始まったらおしまいではなく、更にやる事が増えていきます。

運用をしていけば、最初に考えて集客導線では足りない、ここを改善した方がよいだろう、というものも見えてくるかもしれませんし、そんな暇もなく何の改善もなく売上が落ちていくかもしれません。

売上があればまだマシで、全然売りあがらないかもしれません。

このように、ショップは立ち上がってからが本番です。

ショップを立ち上げて満足してはいけませんよ。

最初の意気込みを最低限持続し、それ以上の意気込みを生み出せるようにすることがネットショップ事業の成功の証です。

そして、十分売上て利益も出して、きちんと納税もして世の中全体を潤す、そんな一翼を担って下さい。

最後に

ざっとネットショップ開業にあたって行う事を、立ち上げ準備から運用まで駆け足で書いてみましたが。

実際にこれを本当に一人でやるのは大変ですし、なによりこれから始めようとしている人にとっては分からないことだらけですから失敗する率もどうしても高くなります。

私が今回この記事を書いた理由は、少しでもそうした失敗を減らしてほしいという想いから書いたわけですが。正直さわりでしかありませんから、本当は個別に順を追ってお伝えしていきたいです。

なので、もし本当にネットショップ開業をお考えであれば、一度ご相談ください。

初回は無料でお話をお伺いいたします。そこで問題が解決して済めばそれでよし。

もっと詳しく聞きたい、という事であれば有償にはなりますが、様々な形でのサポートはさせていただきます。

少なくとも上で書いた事については全てサポートできます。

人の紹介や商材探し、マーケティング、ブランディングの考え方、事業計画、資金計画、資金調達、構築、運用、サポート、など。

実際にネットショップを運営している立場からのご提案をさせていただきます。

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