SEO対策ってよく耳にする言葉ですね。
ホームページ制作の相談をいただくときも、大抵の方はSEO対策をしてほしい、というようなことを言われます。
でもちょっと待ってください。SEOというものがどういうものかを知ったら、おそらくそういう発言はおいそれと言えなくなるでしょう(笑)
ある人はこうも言います。
「SEO対策ってオワコンだよね」
SNSが盛り上がり、YoutubeやTiktokなどの動画メディア、Instagramのリール‥と言ってる時点で古いかもしれませんが💦
これから書く事を読んでいただければ、そんなことないよね、SEO大事だね、SEOで必要な事ってそういう事なんだ、と思ってくれると信じています(笑)
SEOとは?
まず、SEOというものについてお話をしていきたいと思います。
SEOとは、Search Engine Optimization の略で、日本語にすると検索エンジン最適化、と訳せます。
- 検索する人が欲しいと思う情報を提供しましょう
- その内容が検索エンジンに正しく評価してくれるようにウェブページを最適化しましょう
そういう事をSEOと呼んでいます。
SEO対策が出来ると何が良いのか?
次に、SEO対策が出来る事で、どういうメリットが享受できるのか。
SNSやインフルエンサーマーケティング、広告といった集客手法と何が違うのか。
そういったお話をしたいと思います。
SEO対策でサイトの流入数が増える
SEOの最大のメリットは、検索からの流入が増えることです。
検索エンジンとは、世の中に星の数だけあるウェブサイトを探して表示してくれるサービスです。
世の中を対象にしているわけですから、検索エンジンを使っている人の数も膨大、という事です。
つまり、検索結果に自分のウェブサイトが載ったという事は、それだけ多くの人に見られている可能性がある、という事です。
宣伝費を抑えることができる
宣伝とは、多く人が集まるところに自分のウェブサイトを提示する権利をお金で買う、というものです。
ただ、多く人が集まる場を持っている人は限られますし、提示できる範囲(対象者)も限られます。
検索エンジンでは、結果に載ってもお金を払う必要がないのです!
タダで自分のウェブサイトを載せてくれるわけですから、これだけでも十分な価値です。
しかも世界中に知らしめる事が出来るわけです。
一方の広告はというと。
広告費を払っている間は掲載されるけど、そうでなければとたんに掲載されなくなる点です。
掲載し続けて欲しい場合は、その間ずっと広告費を払い続ける必要があります。
このように、検索エンジンは
「一度検索結果に載ってしまえば一定期間その効果が持続し、かつ掲載費用が掛からない」
という大きなメリットがあります。
お得感が全然違いますね。
SNSと違い、掲載し続けるという努力が要らない
SNSはSocial Networking Service の略称で、双方向でコミュニケーションを行うサービスのことを指します。
マーケティング的には、こちらから発信することで相手に興味を持ってもらう。それを別の人が見て良いと思ったらシェアしてくれる。この繰り返しで多くの人を巻き込んでいく。そうして多くの人に触れられる機会を得る。そういう効果を狙って使われたりします。
だから情報も新鮮なものが好まれますし、そのために情報発信を頻繁に行う必要があります。
もちろん古い発言は残りますが、それを積極的に得ようとする性質のものではありません。
SNSが双方向のコミュニケーション、という性質を持っているものだからです。
一方のSEO対策ですが。
SEO対策で対象となるものは、主にウェブサイトやブログ、という一方通行のメディアです。
必要な情報を載せておいて、それを探しに来た人に提供する、という受け身のメディアなのです。
つまり情報の蓄積が重要なのです。
SNSと違い、常に情報を発信し続けるという事がないというのは、こういう理由があるのです。
情報を掲載する側としたら、日々の情報発信に取られる時間を減らせますから、これは大きなメリットです。
インフルエンサーマーケティングとの違い
インフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサー(著名人)に商品サービスを紹介してもらう事で認知を信頼を得るためのマーケティング手法です。
広告と同じく宣伝費用を払って紹介してもらう場合もあれば(ステマにならないよう注意)、SNSを通じ仲良くなった人にただで紹介してもらえる、なんてこともあり得ます。
広告との一番の違いは、その著名人の権威を借りる事ができる、という点です。
「この人の言う事だから信用できる」だから買おう、というような効果です。
この場合メディアは限定されません。インフルエンサーがSNS発言をしたときは、SNSと同じく発信した時点で有効、という点で持続性は限られます。
ブログなどウェブメディアで発信したときは、SEOと同じく効果が持続する可能性は高いです。
SEOはウェブサイトの価値向上につながる
検索結果に載ったものは一定期間掲載され続けますし、更にその順位が上位であればあるほど人目に触れる機会は増えます。
検索結果上位に載っているということは、そのコンテンツは世の中から評価されている、という事でもあります。
ここ重要ですよ。
世の中で価値あるものと認められたコンテンツだからこそ、検索結果上位に載っているんだ、という考えです。
この考え方が、SEOを考えるうえで特に大切な事です。
検索結果上位にするために何か対策をする、というものではなく。
世の中で価値あるものと認めてもらう事をする事が、検索結果上位にするために必要な事なんだ、という考えです。
ここを間違えるとSEO対策は失敗します。
逆に、ここをしっかり押さえておけば、SEO対策のための取り組みが、結果的にウェブサイトの価値を高めている事につながるのです。
SEO対策のデメリット
一方、SEO対策を行う事はそれなりの労力を負う事にもなります。
ここでは、SEO対策のデメリットを挙げていきたいと思います。
SEO対策は、効果があらわれるのに時間を要する
SEOは結果論です。世の中から価値あると認められたから順位が上がる、というのは上でお伝えした通りです。
コンテンツを掲載したからといって、すぐ評価を得られるものではありません。
何事もそうですが、世の中から評価をもらうまでに普通は時間がかかります。
SEO対策した結果が検索結果に反映されるまでに、数時間~数カ月かかります。
と検索エンジン最大手のGoogleも述べています。
間違ったSEO対策はペナルティを受ける可能性がある
「キーワードをちりばめましょう」「見出しを書きましょう」「文章は6000文字以上」というような方法は以前からよく言われている内容です。
これ自体が間違った対策、という事ではありませんが、「世の中で価値あるものと認めてもらう事をする」という考え方ではありません。
価値ある内容ではないのに、この手法ばかり取り入れ続けると、ある日突然検索結果に載らないようになる、という事も起き得ます。
こちらをご覧いただくと良いでしょう。
検索エンジンのアルゴリズム変更で順位が変わる可能性がある
検索エンジンは常に進化しています。
検索エンジンの本来の目的は 「世の中から価値あると認められたものを優先して(順位をあげて)紹介する」だと思いますが、価値があるかどうか、という判断基準は大勢の人間からの評価から生まれるものですから、基準もあいまいです。でも、検索エンジンは仕組みですから、なんとかしてそれをルール化して仕組みに反映しないといけません。このようなルールをアルゴリズムと呼びます。アルゴリズムを考える事を検索エンジン側は日々行っているのです。
新技術が入れば、それを積極的に活用します。
かつてHTMLのソースコードを見て解析していたものが、Google Chromeを使って人がみたようなイメージを得られるようになって、解析方法が変わった、というような進化です。
ちなみにこのときは、Javascriptなどブラウザー側で動的に生成されるページの順位が上がったそうです。
このように、検索順位を判断する仕組み(アルゴリズム)が変われば、それに応じて順位が大きく変わる可能性がある、という事です。
SEO対策でやること
SEO対策の基本は、ズバリ「検索する人が欲しいと思う情報を提供しましょう」です。
要はコンテンツ作りが重要、という事です。
もう1つ、冒頭でお知らせした「検索エンジンに正しく評価してくれるようにウェブページを最適化しましょう」については、HTMLを書く事が出来る人、つまりウェブサイト制作業者やウェブサービス開発事業者、SEO対策業者の範疇となる部分が多いです。技術的な話も多いですから、ここでお伝えするのは控えておきます。別の機会があればお話したいと思います。
ここでは、「検索する人が欲しい情報を提供しましょう」という内容について絞ってお話をしたいと思います。
『いやいや、文字数を増やすとか、キーワードをちりばめるとか、タイトルタグを、とか色々あるよね?』
という方もいらっしゃると思いますが、それはあくまで手法の一つであり本質ではありません。
それを示す反論を含め、「検索する人が欲しいと思う情報を提供しましょう」の事例をご紹介したいと思います。
他にない情報の提供
「編集のためロックされています 誰も開いていない」という、かなり長いキーワードですが、
2024年6月時点の検索結果で当社ブログ記事は1位になっています。
過去私がExcelファイルを開こうとしたときに「編集のためロックされています」というメッセージが出て困ったことがありました。上記キーワードで検索をして、それらしきことが書いてあるウェブサイトを見ていきましたが、本当に必要な情報は得られず解決しませんでした。
しょうがないから自力で解決しましたが、私と同じように困った人は少なからずいるだろう。そう思い記事したのです。
ロングテール(ニッチな情報)なので、4週間で87クリックと、大した回数ではありませんが、それでも1位です。
そして、実際にこの記事を読まれて解決されたということで、お礼のメールをいただいたこともあります。
コンバージョンが発生した、という事です。
該当の記事はこちらです。
実際に見て頂くと分かると思いますが、文字数は1000文字と少ない部類です。
キーワードもせいぜいExcelという文字が見出しに1か所あるくらい。
見出しも「テンポラリファイルを消す」以外は自社の宣伝文章程度と、よく言われるSEO対策には程遠い内容だと思います。
でも1位です。
ツールの提供というコンテンツ
上の例は検索数が少ないしロングテールというところで、期待外れだった人もいると思います。
そこでもう一例をお見せします。
複合キーワードだと1位です。
単独キーワードだと次の通り約3位でCTR(クリック率)は下がりますが、リクエスト数が多いのでクリック数は多くなります。
該当のページはこちらです。
ご覧いただくと分かると思いますが、文字数はたったの200文字、見出しタグすらありません。
こちらはエンジニア向けのツールとして作ったコンテンツです。
毎回プログラムするのが面倒だったので、ウェブ上で動かせるツールとして作ったものです。
自分で作ったものですが、これは便利だと思い一般公開したら、他のエンジニアさんの目に留まり、多くの方が紹介していただいたのです。結果的にそこからアクセスが増えて、今に至っています。
SEOに情報量(ページ数、文字数)は関係ない
さて、これらの事例で言いたかったことは、「検索する人が欲しいと思う情報を提供しましょう」という考えはSEO的にとても理に適った考えだ、という事です。
ページを量産する必要がある、定期的に更新し続ける必要がある、といって更新を頑張っている人もいます。
ある人は、1記事で6000文字は書きましょう、と言われたから長い文章を書いている人もいます。
それはそれで間違いではないのですが、本質ではありません。
検索する人にとって欲しいと思う情報を得られるか、検索キーワードに見合う情報を提供しているかどうか、という事が重要なのです。
これらを守れば、ペナルティや検索アルゴリズム変更、という事を気にしなくてよいのです。
SEOはやり方ではなく考え方なのです。
SEOについて、まとめます
「検索する人が欲しいと思う情報を提供しましょう」という考え方をビジネスに当てはめるのはとても簡単です。
「お客様のためになる事をウェブ上で行っていきましょう」という事です。
まじめに商売をしている方であれば、お客様のことを常に考えているはずですから、何ら難しい事ではないでしょう。普段お客様のために考えて取り組んでいる事を、一方通行の情報発信ではありますがウェブ上で行えばよいだけです。
例えば当社で通販をしている「デカフェ&フレーバーコーヒー 極・馨 -Gokkoh-」という商品は、妊娠中、授乳中の方、しかも妊娠糖尿病で甘いものを控える必要のある方に何とか楽してほしいという思いから作った商品ですから、こう考えました。
妊娠中の人はデカフェコーヒーを望んでいる。でも美味しくないコーヒーはキライ。糖質を気にする事なく、でも甘さを感じてストレスを解消したいだろう。この問題を解決するための方法や商品を探しているに違いない。その人たちにとってほしいと思う情報を提供すればいいんだ。
その結果、SEOだけでそれなりのアクセスを得る事が出来るようになり、実際に売れるようになりました。
全体の8割はSEOからの流入です。広告は一切出していません。その他はSNSやリピート、紹介です。
なので、記事を書く時間を多くとるようにしています。一旦記事を公開すれば、後はその効果が出てくるのを待つばかりです。
時間効率がよく、しかも売上につながっているわけですから、今の私にとってこんなよい対策はない、と思っているのです。
SEO対策というのは、ウェブ集客でビジネスを考える人にとって良い選択肢の一つになると思っています。
もちろん、SNSによるコミュニケーションが得意という人もいらっしゃいますし、そういう取り組みを好むお客様もいらっしゃいますから、そういう人はそちらに取り組んで良いと思います。
SEOに固執しているわけではありません。商材(=対象者)によってアプローチする方法をとる事が大事です。ただ、ツールありきの考え方はやめた方がよいと思っています。
少なくとも言えるのは、SEOはオワコンでもなんでもなく、取り組む価値ある一つなんだよ、という事です。
IT相談役で、ウェブ最適化のことも聞けちゃいます
最後、宣伝をさせてください。
SEO対策で必要な取り組みの一つ
「提供した情報が検索エンジンに正しく評価してくれるようにウェブページを最適化しましょう」
こちらについては、HTMLを編集するスキル、といった専門知識が必要になってきます。
もちろん無くてもある程度は出来る部分もあります。
事業者様ご自身でこれら最適化作業ができるのであれば、それが一番良い事なのですが、餅屋は餅屋です。
SEO対策が得意なホームページ制作会社、システム会社、マーケティング会社にご依頼されてよい内容だと思います。
IT相談役サービスでは、最適化のために何をすればよいか、といったアドバイスを行っておりますし、必要に応じその対応も行わせて頂きます。社内エンジニアさんにそのスキルをお伝えする事も出来ます。
今回お伝えした本質「検索する人が欲しいと思う情報を提供しましょう」についての考え方をマスターするために壁打ち相手になることもできます。
このように、ITとは名打ってますが、SEOなどマーケティング寄りの内容についても相談も承っております。
初回のご相談は無料ですので、お気軽にお問合せ下さい。