ChatGPTはどこまで使えるか?「SEOライティング」を事例に現状をお伝えします

生成AIの先駆けともいえる、ChatGPT3.5が世に出たのが2022年11月。

これを皮切りに若干2年で多くの生成AIサービス、アプリが世に生み出されてきましたね。

文章を書く、画像や動画を作る、音声で読み上げる、歌を歌ってくれる、プレゼン資料を作ってくれる。
多くのことが出来るようになってきました。

本題と外れますが、上の記事はSuno AIという生成AIに関するものです。
1年前にはこういう動画や音楽を作れるなんて思いもしなかったですから、本当に時代の進化はすごいな、と思います。

さて、これら生成AIの中でも、やはり汎用性の高いChatGPTは活躍の場が多いです。
特に私の場合はSEOによるウェブ集客支援を行っておりますから、この効率を高めるための取り組みは積極的に検討します。

ということで今回は、SEOライティングをChatGPTでどこまで活用できるのか、を現時点(2025年2月)での情報からお伝えし、生成AI活用についての考え方について述べていこうと思います。

ChatGPTによるSEOライティング

上のリンクは、当社が運営している「デカフェ&フレーバーコーヒー通販サイト」に載せている記事の一つです。

コンテンツSEOによる集客で売り上げを立てていますが、そこで活用しているのがChatGPTによるSEOライティングです。

SEOライティングについては上の記事をはじめいくつか紹介していますので、全体の流れや具体的な手順、考え方はそちらをご覧ください。

上のやり方の中でChatGPTが役立つのは、記事の見出しを作ること、そして各見出し中の本文を作ることです。
これだけでかなりの時間を節約することができます。

ChatGPTへの指示(プロンプト)はどうすればよいか?

では、どのようにChatGPTに指示をすればよいのでしょう?

よくプロんプト(指示)をどうすればよいか、という質問が来ます。なにやらハッシュを入れろ、[] で指示をしなさい、みたいなことを言う人がいて、それを知りたい、という質問もあります。

でもそんなプロンプト(指示)は要りませんし、特殊な記載というのも要りません。
確かにChatGPT3.5が出始めた時はそういうことも重要だったかもしれませんが、生成AIもより柔軟に賢く対応できるようになりました。

人間に指示するように書けばよいのです。

でもうまくいかない?
それはですね、具体的な指示が出来ていないからだと思います。

基本的には人に対する指示と同じです。
特に、何も知らない人に対し手取り足取り教えるのと同じです。
何も知らない人に、いきなり〇〇の文章を書いて、みたいな雑な指示をしても期待通りの文章が出来ないのは容易に想像がつくと思います。

世間では何もできない人を「指示待ち人間」「使えない」と言うようですが‥(^^;
ChatGPT自体はそのような立ち位置です。自主性があって勝手に動かれても困りますからね。ターミネーターの世界にはなりたくありません(笑)。

ChatGPTのすごいところは、半端ない知識量を持っているという点です。
きちんと指示を出せば、それに応じた答えを引き出してくれるのです。

ですから、ChatGPTから期待した回答を得られないのであれば、あなたの質問力に問題があるという事です。
ChatGPTに限らず何でもそうですが、相手のせいにするのではなく、自らを省みる事がものごとを進める最良の考え方なのです。

SEOライティングにおけるChatGPTへの指示

話を戻します。

SEOライティングであればSEOライティングに必要な考え方というものがあります。

  • 検索をする人は誰なのか?
  • その人は何に困って何を知りたいのだろう?
  • そのためにどういうキーワードを思い浮かべるだろう?
  • 検索結果を見てクリックしたくなる見出しは?
  • 提供したい情報は?SEOに関するテクニカルな文章とは?

このような考え方、意識する点や方向性を提供することで、ChatGPTは的確な文章を作ってくれます。

ChatGPTが生成した文章は必ずチェックすること

生成された文章は、かならず人間が読んでチェックをしてください。
そして必要に応じ校正をしてください。

生成された文章の正当性については、2年前に比べかなり改善されたとはいえ、正直まだあてにはしない方が良いでしょう。

なお、こちらはchatGPT3.5でネタにしていた「本能寺の変」についての回答です。
当時の画像が残っていたのでお見せします。

今の GPT4oであればかなり正確な回答をしてくれます。アカウントをお持ちの方はぜひお試しください。
このようなことは起きませんのでご安心を。当時はまだまだ学習量が足りませんでしたからね。

だからといって現在は正確になったのか、というとそこはクエスチョン。
正しくない情報も普通に返してくれます。

そのために次のような検証を依頼してみました。

相違点は、EU基準のカフェイン含有量が、0.2% か 0.1% か、という点です。

https://eur-lex.europa.eu/legal-content/GA/TXT/?uri=CELEX:31999L0004#:~:text=(b)%20the%20labelling%20must%20include%20the%20term%20’decaffeinated%60,matter

こちらを見ると、’decaffeinated`と商品ラベルに記載するには、全体の0.3%の重量にカフェインを抑える必要がある、と記載があります。
もう少し詳しく言うと、インスタントコーヒーでは0.3%、レギュラーコーヒーでは0.2%という決まりがあったはずです(ここは明確な引用元を出せなくてすみません)。

しかしながら、ChatGPTが出した修正案では0.1%以下となっています。
実際にググってみると、とあるデカフェ販売業者のウェブサイト上に0.1%と書いております。
つまり、真偽が定かでない情報がネット上に溢れていて、それを基にChatGPTは学習をしているということです。
もちろん、0.2%が正しいか、というと上でも書いた通り公式の情報を提示できていないので、私の方が間違っているのかもしれませんが。。

SEOライティングにおいて重要な信頼性を担保すること

いずれにしても、専門性のある情報をChatGPTが出してきたのであれば、それに対する精査が必要なのです。

これは今後生成AIがさらに学習を繰り返し情報を増やしていったとしても、起こり得る問題でしょう。
何をもって正しい、というのは出典の有無はもちろんのこと、時代背景や政治的背景、それを語る人の立場によって変わりますから。

ただ、E-E-A-T「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」は現状Googleが重視している評価基準ではありますから、正当性を確認したうえで、それを示すための情報提示は行うようにしましょう。

ChatGPTに限らず、人間のライターに依頼した文章についても同じ事は起きますから。
ここは重要です。

ChatGPTは万能ではない

2025年2月現在、ChatGPTは万能ではない、というのが私個人の見解です。
人間の介在、チェックはどうしても必要です。

しかしながら、生成AIに過度な期待をする人はいます。
一(イチ)言えば十までやってくれると思っている人です。
おそらく、生成AIに自分自身を投影しているのでしょうね。

でも、現実には生成AIは膨大な知識を有する指示待ち人間なのです。
こちらが適切な指示をしないといけませんし、出てきた回答の正当性を検証する能力はありません。

とっても人間っぽい存在だと思います。
だから、指示を出す側のスキルを要求されるのです。

ここを外すと「生成AIは使えない」で終わってしまいます。

「わかった、自分は生成AIを使いこなすのは難しいかもしれない。だったら生成AIへの指示出しを仕事にしているプロンプトエンジニアにお願いしてみてはいかがだろう?」

という方もいて、実際にプロンプトエンジニアは人気の職業になりつつあるそうです。

プロンプトエンジニアについて

プロンプトエンジニアというのは、プロンプトエンジニアリングという「生成AIソリューションをガイドして、目的の出力を生成させるプロセス」に長けた人で、それを職業にしている言います。
(出展)AWS-プロンプトエンジニアリングとは何ですか?

プロンプトエンジニアリングという考え方はとても共感しますし、実際私がこの記事で述べたことも含まれていていますし、生成AIを活用するうえで重要な道程を示してくれます。

ただ、プロンプトエンジニアという職業については正直クエスチョンです。

2025年2月時点でプロンプトエンジニアという職業は人気の職業のようですね。
アメリカなど一部の企業では年収数千万円を超えるところもあるそうです。

だからといって今後その状況がどこまで続くだろうか、というのがクエスチョンな部分です。

プロンプトエンジニアという職業の将来性

生成AIは日々進化してより人間の意図を柔軟に理解できるようになると思われます。
UI(ユーザインタフェース)も改善し、専門知識のない人でも簡単に使えるようになってきています。
例えば音声による会話で既にChatGPTでは実現できています。
画像を与えれば勝手に文章を取り出したり人やいろんな表現物を識別してくれます。
つまり、使い方に関して分からない、というところのハードルは下がってきています。
要は近い将来ITツールとしての使い方の得意不得意を争うところはなくなるだろう、ということです。

生成AIソリューションも日々新しいものが生まれています。
当然ソリューションに応じた使い方もそれぞれ違います。
どういうソリューションがあるかを常に調べ、どういうプロンプト(指示)を出すのがそのソリューションにとって大切なのか、というのを調べることが少なくとも今は求められているでしょうが、個人的には終わりのない戦いを強いられているようで気が滅入りそうです。

プロンプトエンジニアに求められているスキルのうち、特にプロンプト(指示)出しに必要なスキルというのは、生成AIを活用したい人が本来得る必要のあるスキルなのではないか、そのように思っています。
だとすると、利用者と生成AIの間を取り持つプロンプトエンジニアという職業は一過性のもので終わってしまわないか、と思ってしまうのです。

また、コスト面でもクエスチョンです。
プロンプトエンジニアにお金を払うくらいなら、その分をもっと(現状において)精度の高いクリエイターさん、ライターさんなりイラストレーターさんという人的資源に注ぎ込んだ方が良いと思うのです。

今後ライターやイラストレーターといった職業は生成AIに駆逐されるだろう、とも言われてますが、そうなるころには依頼者がクリエイターに依頼するのと同じレベルで生成AIに指示(プロンプト)を出せる時代になっているはずです。
依頼者自身がプロンプト(指示)を出せるのであれば、プロンプトエンジニアという職業は要らないですよね。

そう考えると、必要なのはいかにして依頼者が直接生成AIを活用できるようになるか、そのスキルを得る事だと思うのです。

生成AIを活用できる人は、既に的確な依頼が出来る人でもある

プロンプトエンジニアに依頼をしようとしている人、特に期待した答えを得られないと悩まれている人のうち、人間に対しても的確な指示や依頼が出来ている人ってどれくらいいるのでしょう?

私へ問い合わせされたという数少ない事例で恐縮ですが、依頼を適切にできている人は居ない、というのが正直な感想です。
その人のレベルが‥という話ではありません。
その人自身のスキルは高いのですが、他者にも同じレベルを求める人がそうなりがちなんだな、という感想です。

依頼に関する技術というのは後天的に身に着ける事が出来るスキルだと思っていますから、生成AI以前の話としてそこを見ていただきたいな、というのは、生成AI活用に関する相談をいただいたうえで思ったところです。

生成AI活用に関して私ができること

依頼に関する技術はクリアしていて、でもITという分野に対する苦手意識のある方であれば、そこはいろいろお手伝いが出来ると思っています。
つまり生成AIサービスの使い方や依頼に関する考え方の提示ですね。
そういった方は数回やりとりするだけで身に付けて満足してお帰りになられます。

逆にしんどいのは、〇〇が全部1つで完結できる生成AIは知らないか?プロンプトを教えてほしい、というような中途半端に詳しく即答を期待している人、人が出来ない事以上のことを生成AIに求めている人(過度な思い込み、期待をされている人)、あたりでしょうか。

ファンタジーではなく現実を見れる人であればお手伝いできると思います。

生成AI活用のポイントは「生成AIありき」ではなく「何をしたい」が先にあること

もう1つ、生成AI活用に当たって重要だと思っている事は、「生成AIを使って何かをしたい」というアプローチではなく、「こういうことをしたいから生成AIを活用できないか」、という目的志向を持つことです。

冒頭のSEOライティングであれば、SEOライティングを今より効率的に行いたい、という目的からChatGPTを活用しよう、という発想にいきついた、という話です。

そういう相談であれば喜んでお話が出来ると思います。
もちろん私もどのような生成AIツールが世の中にあるのかは把握していませんから、その場で探しながら検証を進める、というアプローチをとらせていただきますから、すぐに答えを求めている人には期待外れかもしれませんが。

なぜSEOライティングにChatGPTを選んだのか?当社の場合は‥

今回SEOライティングでChatGPTを選んだのも、用途を考慮したうえで選んだものです。
ライティングにはClaudeが適している、という話もありますが現状校正は人間が行っているし、文章力だけのために別途料金を払うのもバカらしい、という様々な思惑を通じての判断です。バカ正直に機能面だけで「これにしなさい」なんてことは言いません。

画一的にSEOライティングならChatGPT、Claude なんて言いません。
それぞれ利用する立場の人たちに応じたところまで考慮して考えます。

私がお伝え出来るのは、「総合的に判断したうえで、どのように探し選べばよいか」という考え方の提示です。
自らの力で出来るようになりたい、やり方ではなく考え方を学びたいという方が向いているのかもしれません。

ChatGPTを使ったウェブサービス開発提案

他には、ChatGPTならではの機能「APIを活用した外部サービス作成」というお手伝いもできると思います。
ChatGPTに適切な指示(プロンプト)を提示できて、ある程度期待した回答を得られる方であれば、それを第三者にサービスとして提供することもできます。

簡単にできるものとしては、GPTsがありますが、それすら使わない活用方法もできます。
独自のウェブサービスを作り、裏ではChatGPTサービスを利用している、という使い方ですね。

とても簡単な事例として、お問い合わせフォームのスパムチェック、というものを作りました。
当社ウェブサイトにあるお問い合わせフォームから来た内容をChatGPTに見てもらい、営業的なものなのか本当に問い合わせとしてきたものかのかを判断させる、というものです。

判断結果が営業であれば、メールタイトルに「(営業)」とマークさせる、といったもので、それでメールの振り分けを行うというものです。これで少なからず来るメールの選別が楽になり時間の節約となりました。

これはあくまで一例ですが、他にも活用方法はあると思います。
何をしたい、何に困っている、というアイディアを実現するためのお手伝いが出来れば嬉しい限りです。

サービス開発相談もIT相談役で

IT相談役では、何かしらサービスを立ち上げたいと考えている方へのサポートも行っています。
どうしても一人、又は近しい人同士で考えると、自分よがりの考えになりがちで、相手のことを置き去りにした発想になってしまいます。
これは人の特性なので、その人の能力を否定するものではありませんが、人というのはそういうものだから、外部の力を使ってみませんか?というお話です。

今回は生成AI活用について、その中でもChatGPTについて話を進めてみました。
ChatGPTをよりよい一般的なツールとして活用したい、サービス化したいとお考えのビジネスオーナー様であれば、ぜひ一緒に考えていきましょう。

IT相談役サービスについては、次のリンクをご覧ください。

面白いご相談を、ぜひお待ちしております!

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